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映写機を前に笑顔を見せる山口さん(右)と大下さん=三好市西祖谷山村


18歳の時に「映写技術免許」を取得

 三好市山城町大川持の川口商店街周辺で22日開かれる「やましろ狸(たぬき)まつり」で、かつて地域で親しまれた映画館「川口座」が約半世紀ぶりに復活する。移動映画会社で映写技師をしていた山口頼明さん(75)=同市西祖谷山村徳善西、プロパンガス販売=が、昭和30年代の35ミリフィルム作品を上映し、にぎわいづくりに一役買う。

 川口座は昭和40年ごろまで川口商店街の近くにあり、住民に親しまれていた。実行委が当時に思いをはせてもらおうと、映写機やフィルムを持つ山口さんに協力を依頼した。倉庫内に100インチのスクリーンを設置し、当時と同様に、ニュース映画、予告編、プロレス映画の順に、正午から約40分間上映する。

 山口さんは物心ついた頃から映写技師に憧れ、高校を卒業してすぐに免許を取り、旧池田町にあった移動映画会社に就職した。旧三好郡では昭和30年代ごろまで、学校などで移動映画が盛んに上映されていた。しかし、テレビの普及とともに上映の依頼が減り、山口さんも23歳で転職を余儀なくされた。

 映写機とフィルムを譲り受けたが、仕事に追われ、記憶からも消えていたという。3年前、昔を思い出して動かしてみたくなり、スイッチを入れたが、音が出なかった。

 飲み会でたまたま隣り合わせた元飛行機整備士の大下敏光さん(69)=同市三野町芝生=にその話をすると、見てくれることになり、2年がかりで修理してもらった。

 今では暇さえあれば映写機いじりに没頭している山口さん。人前で映画を上映するのは50年以上ぶりで、「映写機がよみがえって夢のよう。上映が待ち遠しい」と話している。


(平成28年10月21日 徳島新聞より)


 

 


 
 

 

1970年代発行の「日本映画戦後黄金期時代」。

 
1953年の移動式映写機など当時の機材が展示されています。まだまだ動きますよ。